大宰府天満宮
大宰府天満宮とは?
大宰府天満宮は、菅原道真公をご祭神とする神社として全国的に有名です。道真が学問に秀でていて、学者であり政治家でもあったことから、大宰府天満宮は学問の神様として知られています。
幼いころから優秀であった道真は、5歳にして和歌を詠み、神道ぶりを発揮します。弓を射れば百発尺中。まさに文武両道。
長官となってからは、疲弊していた国を建てなおすなど政治でも活躍し、学者でありながら右大臣の地位につくという異例の出世を果たします。しかし、それをねたんだ左大臣藤原時平の策略によって、大宰府に左遷されてしまいます。
それから2年後、道真が亡くなると疫病が広まったり、次々と不可解な死があったりで、人々は「道真の祟り」と恐れるようになりました。道真の鎮魂のために天皇の命によって建立されたのが、大宰府天満宮なのです。
こう聞くと、ちょっと怖い神社なの?思われるかもしれませんが、道真の無実が証明され「天満大自在天神(てんまだいじざいてんじん)」の称号が与えられると、不可解なことも徐々に収まっていき、今では、太宰府天満宮は「天神さま」として人々に親しまれています。
毎年10月18日には「特別受験合格祈願大祭」が催されます。
これに合わせて10月中は大祭り期間となり、道真が鯉に乗って滝を登り龍になる姿を現した「飛龍天神ねぶた」が桜門に掲げられるので、この時期に訪れるならば、じっくりと見たいです。
20時まではライトアップもされるので、いつもとは違う桜門が見られます。
天神さまを祀る神社は、全国に10,000社以上もありますが、大宰府天満宮はその総本社になるので、一度はお参りしておきたい神社の1つです。
参道と梅ヶ枝餅
太宰府天満宮への最寄り駅は、西鉄電車の太宰府駅。
改札口を出ると、すぐ目の前には参道が現れます。まっすぐ伸びる参道には途中、いくつもの鳥居があり、1つくぐる度に気持ちを引き締めてくれます。
長く続く参道の左右に並ぶ土産物屋では、名物の「梅ヶ枝餅(うめがえもち)」を食べたいです。
梅ヶ枝餅は、小豆餡を薄く伸ばした餅の皮で包み、鉄板で焼いた焼餅。
菅原道真が太宰府に島流しにされ、罪人同様の扱いで食べ物もままならなかった時に、老婆が焼き餅に梅の枝を刺して道真に渡した事からこの名前が付きました。梅ヶ枝餅には梅の花の刻印が押されていますが、味や香りに梅は全く使用されていません。
梅ヶ枝餅を扱っている店舗はいくつもあり、それぞれ味に特徴があります。
原材料にこだわったり、甘すぎない小豆餡や濃厚な小豆餡が使われたり、餅皮がパリッと焼かれているなど様々ですから、食べ比べをしても良いでしょう。焼きたての梅ヶ枝餅はあんこが非常に熱くなっているのでやけどに注意!
お土産としても人気ですが、皮がパリッとした食感は、やはり焼き立てが一番です。
御神牛像(ごしんぎゅうのぞう)
参道を突き当たりまで進むと御神牛像(ごしんぎゅうのぞう)があります。
菅原道真と切っても切り離せないのが「牛」。道真のご遺体を移動する際に牛が座り込んでしまい、「これは道真がこの場所に留まりたいというご意志だ」と判断され、今の太宰府天満宮の位置にお墓が建てられたのです。
また、道真が丑年生まれであったことや、道真が太宰府に左遷される際に牛が泣いて見送ったこと、そして道真自身が牛を可愛がったことなどから、全国の天満宮や天満神社では、牛は「神の使い」とされています。
御神牛像は、道真のご遺体を移動する時に座り込んだ姿勢を再現したような姿で伏せていて、牛の頭を撫でると賢くなり、自身の体の痛い部分を撫でると病気や怪我が治るとされているので「なで牛」とも呼ばれ、参拝者から慕われています。
境内には他にも十頭の牛がいてそれぞれ個性的なので、牛探しを兼ねて散策してみるのも良いです。
心字池(しんじいけ)と3つの赤い橋
本殿に向かう途中には、漢字の「心」のような形に作られている心字池を通ります。このような心字池は国内にいくつかあります。
池の左側にある太宰府天満宮幼稚園から見ると草書体の「心」が正面になるように見えるのですが、少々分かりにくいかもしれません。
心字池には、太鼓を連想させる太鼓橋・平橋・太鼓橋の、3つの赤い橋が並んでかかっており、それぞれ過去・現在・未来を表しています。
これは「三世一念」という仏教の考えに基づいており、過去から未来へ進む間に邪念を捨てて、水の上を歩くことで心身共に清められます。
心字池や太鼓橋はフォトスポット。橋を渡る前に少し離れたところから眺めてみましょう。周囲の緑の中に朱色が映えて綺麗です。
手水舎
霊峰宝満山から切り出された巨大な1枚岩で作られている手水舎は、同時に何人もの人が4辺から利用できます。それだけに柄杓もたくさん用意されています。ここもまた見所です。
桜門(ろうもん)
楼門とは、二階建ての門のことを言いますが、太宰府天満宮の楼門はちょっと個性的。参道側から見た楼門は屋根が二重なのに、本殿側から見ると一重になっている全国的にも珍しい作りになっています。前後を比べてみて、違いをその目で確認してみてください。
本殿
延喜19年(919)に造営された太宰府天満宮御本殿。幾度かの火災に遭い、現在の御本殿は今から400年以上前、安土桃山時代の豪華絢爛な様式で天正19年(1591)に建てられたものです。
国の重要文化財に指定されています。
梅の種納め所
太宰府天満宮本殿の横には梅干しの種を納める場所があります。
あの酸っぱい梅干しの種の中身のことを「天神さま」と呼ぶことをご存知ですか?天神さまといえば菅原道真のことですよね。
このことから、梅干しの種は粗末に扱わず残しておいて、天満宮にお参りに来た際に納めるのです。なかなか面白い風習だと思います。
福岡博多の屋台村
各観光地にはその場所ならではの見所やグルメがあります。福岡博多と言えば、博多ラーメンやもつ鍋、明太子などが地元グルメとして外せません。
福岡で夜を過ごすならぜひ屋台村に行くことがおすすめです。
屋台村は、リヤカーを改造したお店がずらりと並び、その数なんと100件以上。日本の約40%の屋台がここに集結しているとも言われています。男性客やサラリーマンが多い印象があり、女性には少々入りにくいイメージがありますが、そんな事は全くありません。
福岡博多の屋台村はすっかり、福岡のグルメスポットになっているので、地元の方はもちろん観光客でいつでも賑わっています。
屋台村は3つの地区に分かれていて、それぞれ少しずつ特徴があります。
博多区中洲は、那珂川沿いに立ち並び中洲のネオンと那珂川の景色が何とも言えない独特の雰囲気。和食だけでなく洋食や天ぷらなどいろいろな屋台を楽しみたいなら、中洲がオススメ。
中央区天神は、渡辺通り沿いに一斉に屋台が並び、非常に華やいでいます。
長浜地区は、博多ラーメンで有名な長浜ラーメンの発祥地。
屋台村では博多ラーメンやもつ鍋を扱っているお店がありますし、屋台の中には女性に人気のカクテルを中心に扱っているお店もあるので、早めに行って気に入ったお店を見つけましょう。あまり迷っているとすぐに満席になってしまいます。
それから雨天時には要注意!悪天候のときにはほとんどのお店が閉店になることが多いです。せっかく行ったのに屋台を楽しめないのは残念。
そのような場合も想定して事前に第2プランも考えておくと良いです。
もつ鍋
福岡博多のもつ鍋は、第二次世界大戦後間もない昭和初期に、もつとニラを醤油味で炊いたのがルーツとされています。当時はまだ鉄鍋がなく、強度の弱いアルミ鍋を使用していました。
60年代になると、唐辛子をごま油で炒めてからもつやニラなどの材料を入れて醤油ベースのスープで仕上げる「すき焼き風」が広まっていったのです。
もつ鍋はさらに発展し、味噌味が登場したり、ご飯や麺が入れられたりするなど、どんどんボリューミーになっていきます。
野菜とホルモンの栄養がたっぷり入っているもつ鍋は、「医者いらず」とも言われるほど。さらに、もつにはコラーゲンもたっぷり入っており美容に良いので女性には積極的に食べてもらいたい福岡博多のご当地グルメです。
屋台村でももつ鍋が食べられますが、静かにゆっくりと味わいたいならば、もつ鍋専門店に行っても良いでしょう。
これからご紹介する3店はどれも予約必須!地元の人イチオシの人気店ばかりです。
牛もつ鍋おおいし
博多区に住吉店と美野島店の2店舗ある「牛もつ鍋おおいし」。新鮮な小腸だけを使い、丁寧な下処理で臭みは全く感じられないので女性に大人気!
味は「味噌味」「醤油味」「しゃぶ味」の3種類があり、どれもお店こだわりの味付けになっています。〆もちゃんぽんやうどん、ご飯から選べて最後まで完食間違いなし。
住吉店・福岡市博多区住吉4丁目8-21
美野島店・福岡市博多区美野島3-1-32
もつ鍋田しゅう
福岡県内外に店舗を持ち、地元の方に愛され続けている「もつ鍋田しゅう」。味は、味噌、醤油、田しゅう鍋(辛味噌)があり、福岡大名本店のみ水炊き風(酢醤油)も選べます。
もつ鍋はもちろん美味しいのですが、味噌味か田しゅう鍋を選ぶと〆にチーズリゾットを選ぶことができ、これが超絶品!チーズリゾット目当ての客もいるのだとか。
博多駅前の博多バスターミナル1Fに「もつ鍋田しゅう博多店」もありますので、電車で福岡博多に来た時にアクセスしやすいのも良いですね。
福岡大名本店・福岡市中央区大名1-3-6 フラップスビル1F
博多店・福岡市博多区博多駅中央街2-1 博多バスターミナル1F
もつ鍋専門もつ幸
昭和53年の創業時から変わらぬ味を守り続けている「もつ鍋専門もつ幸」。鶏がらをベースとしたスープに、国産の4種類のもつ(小腸・センマイ・赤センマイ・ハツ)を使用。鍋の上に乗っているのは、なんと餃子の皮!火が通ったところでスタッフが混ぜてくれます。
酢醤油につけて食べるしゃぶしゃぶのようなスタイル。〆のちゃんぽんはスープがなくなるまで煮込み、白ごまをかけていただきます。
スープを無駄にしない食べ方はかなりのボリュームですが、驚くほどペロリと完食できるほどの旨さ。個性的なもつ鍋ですが、味は地元の方のお墨付き!女性の一人旅でも訪れやすい店の雰囲気です。
福岡市博多区綱場町6-17
街歩きとオープントップバスツアー
福岡の街をぶらりと歩き回れば、さらに福岡の魅力が分かります。
とても大きい街、福岡ですが、観光スポットとしてはコンパクトにギュッとつまっているので目的に合わせて、ぶらりと街歩きができる程度の広さ。公共機関で移動しても、それほど時間のロスにはなりません。例えば博多駅から福岡タワーまでバスで移動しても、25分ほどで到着します。
博多駅周辺
博多駅周辺は、一見するとオフィス街のように感じますが、実は歴史的建造物が密集しているエリアで、徒歩で見て回ることが可能。
特に駅から徒歩10分ほどの場所にある「住吉神社」は、全国に2,129社ある中で最も古い歴史を持っています。境内に鎮座しているえびす様のお腹を撫でると病気が治り、腕に触れると技術が向上するなど、人気のパワースポットになっています。
天神エリア
天神エリアは九州一の繁華街と言われるほど、とにかく巨大。大型百貨店が立ち並び、戦後から続く新天町商店街と全長600mに広がった巨大な天神地下街が共存し合っているのです。
活気溢れる天神エリアの街歩きは、人々のエネルギーからパワーをもらえそう。
旧福岡県公会堂貴賓館や水鏡天満宮、インスタ映えするクラシカルな外観の福岡市赤煉瓦文化館など、歴史的建造物も見逃せないポイント。
中洲エリア
那珂川と博多川に挟まれた長さ約1km、幅約200mの細長い地形の中洲エリア。
東京歌舞伎町、札幌すすきのと並び、日本三大繁華街とも言われるほどの中洲にも、歴史があります。
明治時代には劇場や映画館が建てられ、演劇の街として発展しました。
大正時代に入るとカフェやバーが流行し、中洲は博多の盛り場として栄え、現在に至っています。
中洲の近くには博多の総鎮守である「櫛田神社」も。地元の方からは「お櫛田さん」と呼ばれ親しまれており、毎年7月に行われる祭事「博多祇園山笠」も、ここ櫛田神社で行われます。
博多祇園山笠は、福岡博多の夏の風物詩。それに合わせ、追山までの数日間は「飾り山」と呼ばれる動かない山笠が街のあちこちに展示され、祭り気分を盛り上げてくれます。
この時期に福岡に観光に行くならば、是非豪華絢爛な飾り山も見て回りましょう。飾り山が一番綺麗に見えるのは、飾り山と同じ高さまで離れて見た距離です。例えば10mの飾り山なら、10m離れた位置から見るのがポイント!
中洲は繁華街らしくネオンの灯りがとても煌びやか。そこでおすすめなのが、福博であい橋から発着している「中州リバークルーズ」です。
キャナルシティと博多湾を往復する約30分の船旅は、那珂川に映るネオンの灯の中を進みとても綺麗。頭がぶつかりそうな橋の下をくぐるタイミングもあるので、ロマンチックかと思いきや意外にスリリング。
中州屋台で飲み食いを楽しんだ後でも乗船できるようにと、最終運行は22時頃になっています。
シーサイドももちエリア
リバークルーズは日中でも運行していますし、同じ会社から博多湾クルーズも行われています。
そんな博多湾もまた、街歩きには魅力的なエリア。シーサイドももち海浜公園がある市街地西部を中心に歩くと良いでしょう。
シーサイドももち海浜公園は、白い砂浜が約2.5km続く人口の海浜公園。海浜公園の中心、海に浮かぶ「マリゾン」は写真映えのするスポット。外国にいるような雰囲気にさせてくれます。マリゾンではショッピングやお食事が楽しめます。
シーサイドももちで潮風に吹かれながらゆっくりと時間を過ごす観光もまた、魅力的です。
すぐ近くには「福岡タワー」も。全長234mのスラッとしたフォルムと8000枚ものハーフミラーで覆われた正三角形のビジュアルが特徴的な、福岡のランドマーク的存在。タワーの中にはショップやレストランがあり、高さ123mの展望室からは福岡の街並みや博多湾など、360度の大パノラマで一望できます。
野球好きにはたまらない「福岡ヤフオク!ドーム」も徒歩圏内。3Fデッキの5番ゲート~7番ゲート付近にある「暖手の広場」では、有名人から直接、握手する時の手の形を立体的に型取ったモニュメントがサインと共に並んでいます。
例えば、B’zやマイケルジャクソン、ポールマッカートニーや王貞治など、誰もが知っている一流有名人およそ200名の手形がずらり。
作り物とはいえ有名人と握手ができるチャンス。良い思い出になりそうです。
オープントップバス
色々見て回りたいけれど、時間もないしもっと効率よく回りたい方におすすめなのが、日本初の国産オープントップバスで回る観光地巡り。
屋根のない2階建てバスからの目線は一味違いますし、高いアングルからの素敵な写真を撮影できるでしょう。バスアナ(バスアナウンサー)の案内もついているので、うっかり見逃さす心配はありません。
バスのコースは、
- シーサイドももちコース
- 博多街なかコース
- きらめきコース(シーサイドももち)
の3つ。
そのうち、シーサイドももちコースときらめきコースは、福岡都市高速を走ります。屋根がないのに高速道路を走るのはちょっとしたアクティビティで、スリル満点!
きらめきコースだけ10分長い80分ほどの乗車になり、全てのコースでトイレ休憩や下車観光はできません。ただ、車窓から眺めるだけですが、それでも十分福岡博多を満喫できます。途中何カ所かで希望すれば降りることも可能ですが、差額は戻ってこないので注意。
屋根がないだけに、気になるのが雨天時ですが、これも安心。
雨ならばポンチョが配られ、寒い時にはコートの貸し出しサービスもあるので大丈夫。乗車時には傘や日傘の使用は禁止。暑い日にはなんとバスのフレームからミストが出て冷やしてくれる嬉しいサービスも!
余程の雨の時には運行が中止になりますが、その際には予約時に伝えた電話番号に中止になった旨の電話を頂けます。
安全面の問題から4歳未満の子供さんは乗車できません。
このオープントップバスツアーには特典があります。なんと乗車当日は、福岡都心エリアの路線バスが乗り放題。これなら屋台村に行って、お酒を飲んでも大丈夫。
福岡博多を気ままに街歩きしたいなら、バスツアーも体験しつつ特典も上手に利用しましょう。
きらめきコース等予約が遅い時間の時には、路線バス乗り放題を利用する為に一度、福岡市役所内にある乗車券カウンターまで乗車券を買いに行かなくてはなりません。
乗車券を購入できるのが現在は市役所内の1カ所だけなので、注意してください。
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