昭和20年8月9日午前11時02分、長崎県長崎市で1発の爆弾が爆発しました。資料や教科書で見る、キノコ雲が発生した瞬間です。
一瞬にして74,000人もの命が奪われ、辺り一面に想像を超えるような残酷な現実が広がります。
二度と悲惨な戦争を起こしてはならないという願いを込めて「平和公園」は作られました。広さは約18.6ha、東京ドーム4つ分ほどの大きさ。
公園の北の端には、高さ9.7m・重さ30t・青銅製の「平和祈念像」が建てられており、平和公園のシンボルとして存在します。
右手は空に向けられ原爆の脅威を、横に伸ばした左手は平和を表しています。お顔は軽くまぶたが閉じられて、原爆犠牲者の冥福をずっと祈り続けているのでしょう。毎年8月9日にはこの像の前で平和祈念式典が行われ、多くの参列者が訪れます。
また、平和祈念像からまっすぐ続く道を歩いた場所にある直径18mの「平和の泉」。泉は噴水になっており、被爆して体の中まで焼けただれてしまった犠牲者たちへ水を捧げています。
隣接する「長崎原爆資料館」には、原爆による被害の実態が展示され、二度と戦争を起こしてはならないことを私達に教えていますので、何度でも訪れて戦争の悲惨さと平和の有り難みを再認識させてください。
平和公園とは道路を挟んですぐ隣に「原爆落下中心地碑」が建てられています。
石碑の真上、上空500mでプルトニウム型原子爆弾ファットマンが爆発しました。全ての始まりの場所で上空を見上げると、何を感じるでしょうか。
そして、ここから北東へ500mほど歩いた場所に建てられているのが「カトリック浦上教会(カトリックうらかみきょうかい)」。旧称の浦上天主堂(うらかみてんしゅどう)の呼び名で観光客には知られています。
敷地内には破壊した聖人の石像や、爆風で飛ばされた鐘楼が地面に突き刺さったままの状態で保存されているなど、被爆の悲惨な爪痕が残されています。
教会には、奇跡的に瓦礫の中から発見されたマリア像が安置されています。被爆して傷だらけのお顔は、泣いているようにも見えます。マリア像を見るだけで胸が締め付けられる思いになるでしょう。
教会内はビデオカメラやカメラでの撮影は禁止。また、信徒以外は祭壇やベンチには入れません。肌の露出の多い服装や派手なカラーは避けた方が良いです。12時にはチャペルの鐘が鳴ります。
平和公園・原爆落下中心地碑・浦上天主堂は、すべて徒歩での移動が可能です。
コメント