長崎 街観光・ちんちん電車・グルメ


鎖国時代に日本で唯一、海外との窓口になっていた長崎。

その当時は、西洋や中国から歴史や生活文化、食文化などさまざまなものが入ってきて長崎に根付きました。根付いたものは今でも異国の雰囲気漂う長崎となって、国内旅行で人気の観光地の1つになっています。

大浦天主堂

長崎の歴史を知るうえで外せないのが教会群。キリスト教と長崎の歴史は多くの悲しみと苦悩に溢れています。

いくつもある教会の中でも、是非訪れていただきたいのが「大浦天主堂(おおうらてんしゅどう)」。

大浦天主堂は日本最古の教会で、昭和8年(1933)に国宝に指定されました。その後、原爆によって損傷しましたが修復。昭和2年(1953)に再度、国宝に指定されています。

2018年7月にユネスコの世界文化遺産に登録された「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の構成資産の1つでもあります。

正式には「日本二十六聖殉教者聖堂」といい、豊臣秀吉のキリシタン禁教令で処刑された26人の殉教者のために建立されました。そのため26人が処刑された長崎西坂の丘に向けて建てられています。

協会を彩るステンドグラスは、各天主堂の歴史をデザインしており、時代毎に修復されているので中には100年以上前のものも混在し、一見の価値あり。訪れる時間によって光の加減が変わりますから、優しい光や寂しい光など様々な様子を観ることができます。

拝観料金 大人1,000円・中高生400円・小学生300円(キリシタン博物館の入館料込み)

近くには長崎貿易商たちの邸宅がそのまま残されている「グラバー園」があり、こちらも長崎観光には外せないスポットです。

旧グラバー住宅を含む3棟の国指定重要文化財の住宅や6棟の洋風建築の見学、カフェやレトロ衣装での撮影など体験できます。

入園料 大人610円・高校生300円・小中学生180円

稲佐山展望台

長崎と聞いてまず真っ先に思い浮かぶのは、夜景ではないでしょうか。

長崎の夜景は、長崎のすり鉢状の地形が織りなす独特の景観や、様々な角度から夜景を楽しめることが評価され、香港・モナコと並び「世界新三大夜景」に数えられています。

そんな世界に認められた夜景を見るならば稲佐山展望台へ向かいましょう。

標高333mの稲佐山の山頂に建つ展望台からは360度のパノラマが楽しめます。

展望台まではロープウェイでアクセスが可能。全面ガラス貼りのゴンドラで5分間の空中散歩は、上に進むにつれて眼下には見事な夜景が広がり思わず感動の声をあげてしまいそう。

ロープウェイ運賃
  • 大人・往復1,230円 / 片道720円
  • 中高生・往復920円 / 片道510円
  • 小学生幼児・往復610円 / 片道410円

※ロープウェイ乗り口の淵神社駅内に無料駐車場完備

長崎の祭り

春には長崎港に多くの帆船が集まる「長崎帆船まつり」が、夏には中国伝来のボートレース「ペーロン」、秋には日本三大祭りの一つに数えられる「長崎くんち」が諏訪神社の秋の大祭として行われ、長崎観光に合わせてお祭りも一緒に楽しめます。

でも、特におすすめの観光時期は長崎の冬です。

光の祭典「長崎ランタンフェスティバル」が開催されるので、ここは是非タイミングを合わせて訪れたいところです。

長崎ランタンフェスティバルは元々、長崎新地中華街で働く人々が中国の旧正月を祝うために始めました。今では長崎の風物詩の一つとして街をあげて大々的に行われています。開催期間中は約15,000個のランタンやオブジェが設置され、中国らしいカラーに染められた街は実にフォトジェニック。異国長崎を感じられます。

また、冬は空気が澄んでいて夜景が綺麗です!

ちんちん電車

長崎観光には路面電車を利用したいです。

「ちんちん電車」の愛称でも知られている長崎の路面電車は、一日乗車券、大人500円・小人250円で乗り降り自由。長崎に一泊するのであれば購入から24時間利用できるチケットも用意されています。こちらは大人600円・小人300円。

電車の中でチケットの購入はできませんので、一日乗車券を発売所で購入するか、スマートフォンの画面とアプリを使ったモバイルチケットの利用が大変便利。

長崎グルメ

観光の楽しみの1つにご当地グルメがありますが、長崎のグルメと言えば、カステラ・ちゃんぽん・皿うどんなどはもちろん、卓袱料理(しっぽくりょうり)やトルコライスなど、あまり聞き慣れないグルメもあります。

卓袱料理は、上座も下座もない円卓を囲んで食べるスタイルで、和食・中華・洋食が融合されているため「和華蘭料理(わからんりょうり)」と呼ばれ、食の国際交流になっています。

トルコライスは、ピラフ・スパゲティ・とんかつが一皿にドンッと盛られて、ボリューム満点。ランチに食べれば午後の観光への活力になりそうです。

長崎のお土産の定番「カステラ」と言えば、ポルトガルの宣教師がキリスト教などと共に日本に伝えたとされていますよね。

この時のカステラはスペインのカスティーリャ(Castilla)王国のパンのことで、『カスティーリャ国のパン』を『カステラという名のパン』と勘違いしたことから、日本のカステラの歴史が始まります。

いつしか「カステラ」というワードだけが残り、私達がよく知る甘いスポンジと長方形が特徴のカステラが「長崎カステラ」として、松翁軒の初代店主・山口屋貞助氏によって作られました。

ちょっとゴチャゴチャした過去がある「カステラ」ですが、長崎カステラは300年以上の歴史があるご当地スイーツなのです。

観光しながら食べ歩きするなら「カステラアイス」がおすすめ!歩き疲れた体に冷たいアイスが体をひんやりと休めてくれます。甘いカステラの間にサンドされているアイスの味は、バニラ・抹茶・ストロベリーなどお好みで選べるのも楽しいですよ。

カステラアイスは、ハートストーンで有名な「眼鏡橋」から徒歩3分の「ニューヨーク堂(長崎市古川町3-17)」で販売しています。

長崎駅やハウステンボス、稲佐山など一部の観光地も売っているそうなので気になる方は探してみてください。

ちなみにブラブラと街を歩くことを長崎では「さるく」というそうです。

同じく長崎で長い歴史を持っているのが、ちゃんぽん。

ちゃんぽんは明治時代に、長崎市にあった中華料理店の中国人店主が、貧しい中国人留学生のために安くて栄養価の高いメニューとして作られたのが始まりだとされています。

「いろいろなものを混ぜる」という意味がある「ちゃんぽん」は文字通り、豚肉や魚介類、たっぷりの野菜で具だくさん。

特に長崎ちゃんぽんの麺は長崎県内で製造され、「唐灰汁(とうあく)」と呼ばれる長崎オリジナルの「かん水」(中華麺などの製造に使うアルカリ塩水溶液)を使用していることが特徴になっています。

ちゃんぽんと同じく、長崎皿うどんも「唐灰汁」を使用した麺を使われています。「長崎○○」とついた時には、唐灰汁が使われていると覚えればOKです。

皿うどんは、パリパリの細麺やもっちりとした太麺など、バリエーションが豊富!

そこで、本場長崎ちゃんぽんや長崎皿うどんを食べるなら是非「長崎新地中華街」に足を運びましょう。

横浜・神戸と並び、日本三大中華街の一つと数えられている「長崎新地中華街」は、規模としてはそれほど大きくはありませんが長崎ちゃんぽんや長崎皿うどんの有名店がいくつもあります。

中秋節(ちゅうしゅうせつ=日本でいうお月見のような季節行事)の時期に訪れると黄色い提灯で華やかに飾られた中華街を歩けます。また、各店で中秋節に合わせたセットメニューを提供することもあるので、より一層「長崎新地中華街」を満喫できそうです。※中秋節 = 旧暦の8月15日。新暦では9〜10月頃。


コメント