一眼レフ(ミラーレス)を旅行で持っていく際の注意点


一眼レフやミラーレスカメラを旅行に持っていきたい。そして旅先で、素敵な写真を撮りたい。でも「高いカメラだから傷付けたくない」、海外旅行では「盗まれたらどうしよう」という心配も無いわけではありません。

このページでは、一眼レフやミラーレスを旅行に持っていく際の注意点や、オススメアイテム、旅行中の簡単なお手入れ方法について紹介します。

準備しておけば、旅行中の撮影も楽しめるはずです。

旅行に一眼レフやミラーレスを持っていく必要はある?

そもそも、旅行に一眼レフやミラーレスカメラを持っていく必要はあるのでしょうか?

「そこから!?」という切り出しですが、旅行準備中には必ず疑問に思うことです。なぜなら、カメラがあるかないかでは荷物の量が大きく変わるからです。その分の体力も注意力も必要になってきます。

旅は体力の温存がとても大切。なのでカメラの有無は気軽には決められないことなのです。

最近のスマートフォンのカメラは性能も上がってきており、設定も特に必要ないため、手軽に綺麗な写真が撮れてしまいます。スマートフォンだけでも良いのでは?と思っている人も多いと思います。

では、なぜ旅行に一眼レフやミラーレスカメラを持っていく人が多いのでしょうか。

それは、スマートフォンのカメラでは撮影できない写真を一眼レフやミラーレスカメラは撮ることができるからです。

なので結論をいうなら、旅行の際は一眼レフやミラーレスと、スマートフォンを使い分ける事をおすすめします。

一眼レフやミラーレスとスマートフォンカメラの違いや、使い分けるコツについては別の記事で紹介しています。
参考)>>撮影で一眼レフとスマートフォンを使い分ける方法、コツ

一眼レフ(ミラーレス)を旅行に持っていく際の注意点

旅行に一眼レフやミラーレスカメラを持っていく際に注意しなければならないことがいくつかあります。

大切なカメラやレンズを傷つけたり壊したりしないようにするためにも、守るべき事柄なので、順に説明します。

専用ケースに入れて持ち歩く

まず、移動中にカメラを持ち歩く際の注意点ですが、必ず専用ケースに入れて持ち歩きましょう。

旅行カバンなどに他の荷物と一緒に乱雑に入れてしまうと、移動中に他の荷物とぶつかったり擦れたりして、カメラやレンズが傷ついてしまいます。また、液状のものと一緒に入れて万が一にもそれが漏れた場合、故障の原因になってしまいます。

目的地について、いざ写真を撮ろうとしたらカメラが壊れて撮れない、という最悪の事態にならないように、移動する際は必ず専用ケースに入れるべきです。

最近はかなり軽くてコンパクトなカメラケースや、旅行カバンの中に入れることができるインナーバッグのようなカメラケースもあるので、使いやすいものを見つけてみてください。

飛行機で移動する際の持ち運び

飛行機に乗って旅先に向かう事も多いです。次は、飛行機で移動する際のカメラの持ち運びについて解説します。

必ず手荷物として機内に持ち込む

カメラに限ったことではありませんが、貴重品はスーツケースに入れて預ける事は絶対にしてはいけません。特に海外では、預けたスーツケースから貴重品が抜き取られるという事もあります。ロストバゲージといって荷物だけ他の便に乗って海外へ行ってしまうこともあります。(特に乗り換えが必要な旅程の場合は注意)

貴重品は必ず機内へ持ち込むようにしましょう。

カメラを預け入れの荷物に入れることは、盗難のリスク以外にも、カメラが壊れるリスクも高くなります。

カメラは精密機械なので強い衝撃は避けるべきですが、預け入れの荷物に入れてしまうと、積み込む際に投げられたり落とされたりして、中のカメラに衝撃が伝わる可能性があります。

一眼レフやミラーレスカメラは重くてかさばるので、預けたくなるかもしれませんが、必ず手荷物で機内に持ち込むようにしてください。

※手荷物に個数や重さが制限されているLCCでも、カメラは別カウントになる場合が多いです。手持ちのカバンに入らない場合はカメラ単体でカメラだと分かるように持てばOKです。

バッテリーは預けられない

一眼レフやミラーレスカメラのバッテリーはリチウムイオン電池なので、預け入れの荷物に入れることができません。最悪の場合、検査に引っかかって没収されてしまうことも考えられるので、交換バッテリーも含めて、機内持ち込みの手荷物に入れておきましょう。

使わないときはレンズキャップを付ける

観光スポットで写真を撮って次のスポットに移動する際など、首からカメラを提げることも多いと思います。また、昼食でお店に入って休憩する際にカメラをテーブルに置いておくこともあるかと思います。

そういった僅かな時間でも、こまめにレンズキャップは装着しておきましょう。

移動中にも写真を撮ったり、昼食の食事を撮影したり、キャップの付け外しが面倒だと思うこともあるかともいますが、

移動中は特にレンズが何かにぶつかって傷ついてしまうリスクも大きいので、使い終わったらレンズキャップを付ける癖を付けておきたいです。

食事中には、汁物が跳ねてレンズを汚すのを防ぐことができます。

交換レンズを変える時は細心の注意を

旅行では色々な写真スポットがあるので、交換レンズを持って行きたいです。

同じエリアにいる時でさえ、全体の風景を撮るのに広角レンズ、遠くに野生動物を見つけて望遠レンズ、足元にキレイな花を見つけてマクロレンズ、同行者に撮影を求められて標準レンズ…など(これは、ちょっと多いですが…笑)

お気に入りのレンズを何本も持っていたら、シチュエーションによってレンズを交換するのは当然の楽しみです。

これこそ一眼レフやミラーレスカメラの醍醐味のひとつですが、旅先でレンズを交換する際には、細心の注意を払う必要があります。

カメラにレンズが装着してある状態であれば、カメラ内部やレンズにゴミが入ることも少ないのですが、レンズを交換する際は、その両方が外部にさらされることになります。どうしても外している間は、カメラ内部やレンズ内部にゴミなどが入りやすくなります。

内部にゴミが入ってしまうと、写真にゴミが黒い点のように映り込んでしまうばかりか、カメラの故障の原因にもなります。

レンズを交換する際には、なるべく風や埃などがないところで変えるようにしてください。基本的に屋外でレンズを交換するのはリスクが高いと覚えておくべきです。

どうしても屋外で交換しなければならない場合は、風上に背中を向けて風を自分の体で遮るなどしてカメラを守りながら、なるべく手早く交換するようにしましょう。二人いるなら、レンズを持ってもらうなど協力してもうとスムーズに交換できます。

旅行にカメラを持っていく際のおすすめアイテム

絶対に必要!というものではありませんが、あると便利なものです。参考にしてください。

保護フィルター

交換レンズは高価なものが多いです。そして、レンズによって写真の写りも全く異なってきます。なので、レンズは常に良い状態にしておくことが重要ですが、慎重に扱っていてもいつのまにか傷がついてしまいます。

特に広角レンズなどの大口径レンズはレンズ面が大きい分、非常に傷つきやすいです。

そんな大切なレンズを常に保護してくれるアイテムが保護フィルターです。

保護フィルターは、レンズの前に付けて使うもので、レンズを傷や汚れから守る効果があります。値段もそこまで高くはないので、傷がついても新しいものに交換しやすいというメリットがあります。また、防汚処理をしているフィルターもあるので、お手入れがしやすくなるメリットも大きいです。

最近の保護フィルターは高性能なものが多く、付けていても画質にほとんど影響しないので、レンズを買った際は保護フィルターも同時に買って、常にレンズに付けておくことがおすすめです。

クリーニングキット

旅行先ではカメラやレンズが汚れる事が多いです。レンズが汚れてしまうと、その後の写真の写りも悪くなってしまいます。そんな時にサッとお手入れができるクリーニングキットがあれば便利です。

クリーニングキットはセットで売っているものもありますが、最低でもブロアーとレンズペンがあると簡易的でも掃除ができて安心です。

旅行中に簡単にできるカメラのお手入れ方法

では、実際にクリーニングキットを使ってできる、簡単なお手入れ方法を説明します。

まず、ブロアーとレンズペンについての簡単な説明です。

ブロアーは、レンズやカメラについた埃や細かいゴミなどを空気で吹き飛ばす道具です。様々な大きさのものがあり、大きさによって吹き飛ばす力も変わってきます。

次にレンズペンですが、これはペンの形をしたものに、ハケのようなほうきとフェルト状のクリーナーがついている道具です。主にレンズのお手入れで仕上げに使います。

使い方

まずブロアーで付着しているゴミなどを吹き飛ばします。この時、手でレンズを触ったり、ブロアーを使う前にクリーニングペーパーなどで汚れを拭き取ったりしてはいけません。拭き取ってしまうと、細かいゴミによってレンズが傷ついてしまいます。

ブロアーでゴミを取り除いたら、クリーニングペーパーを使ってレンズの汚れを拭き取ります。メガネクリーナーなどでも代用ができます。そして最後に、レンズペンのクリーナーの方で仕上げます。

クリーニングペーパーを使わない場合は、レンズペンのほうきの方で、汚れを払い、その後にクリーナーで仕上げをします。

海外旅行に一眼レフやミラーレスを持っていく際の注意点

最後に、海外旅行に一眼レフやミラーレスカメラを持っていく際の注意点を紹介します。

絶対に人に渡さない

海外は、日本のように治安の良くない地域も沢山あります。「写真を撮りましょうか?」と言われてカメラを渡したらそのまま持って行かれたという事件も起きているので、基本的に貴重品は自分から離さないようにしましょう。

メーカー名が入ったストラップは狙われることもあるので注意

治安の良くない国や地域では、カメラのストラップにメーカー名の入ったものを使うのは避けたほうが良いという情報もあります。

ニコンやキャノンといったメーカーのカメラは海外では高級ブランドと認識されているので「良いカメラを持っている = お金を持っている」となり狙われる可能性もあります。そのような地域に行く際は注意しましょう。

撮影時に一番、「スキ・油断」ができることを知っておく

観光地に多く潜んでるスリは、撮影をしている人(観光客)を狙うことが多いそうです。

大きな教会の前には、カメラを構えている人がたくさんいますが、その際、ショルダーやリュックなどのカバンを自分の背面に背負っていたり、内ポケットが見える状態になっていたりすると、それをターゲットにされてしまいます。

ヨーロッパなど観光地のスリは、力ずくで奪っていくことは少なく、気づかない内にファスナーを開けられ財布の中身だけ持っていかれた、という事例も多くあります。スリは悪いことですが、こういった場合、取られる人にも責任があると言わざるを得ません。

貴重品は見えるところにしまっておかない、撮影時は同行者に周りを見ていてもらう等、自分は撮影をしていても決して油断はしていないよ!という態度を周りに見せる事も防犯の一つです。

一眼レフやミラーレスカメラを持ってお出掛けしましょう

一眼レフやミラーレスカメラを旅行に持っていく際の注意点やおすすめアイテム、簡単なお手入れ方法などを紹介しましたが、いかがだったでしょうか。

とても簡単で、決して特別なことではありませんが、初めての旅行だったり経験数が少ないと、後でそういった場面に遭遇して必要性を感じたり、結果、準備不足になってしまうことも少なくありません。

旅行前は楽しみと同時に、不安も多少は持ち合わせるものです。

しかし不安は経験不足、知識不足から起こるもの。旅行前に十分な準備ができるように、お役に立てたら嬉しいです。

もし、今までの旅行に一眼レフを持ち出すのを躊躇してしまっていた人もこれを機に積極的にカメラを持ち出してみてはいかがでしょうか。旅先では今までにない素晴らしい写真が撮れるはずです。


コメント