日光 東照宮


1999年に世界遺産に登録された日光東照宮は、子供の頃に修学旅行で訪れた人も多いでしょう。私もその一人です。

日光東照宮は徳川家康公が祀られている神社として非常に有名です。

また、全国の東照宮の総本宮であり、正式名称は地名をつけない「東照宮」ですが、 他の東照宮と区別するために「日光東照宮」と言われています。

そもそも何故家康公は何のゆかりもない日光にお墓を建てろと命じたのでしょうか。

それは、日光が江戸から見て、北極星があるほぼ真北の方向にあったからだと言われています。自分の死後は神となり北極星を背に江戸を守ると決めて、神を祀る東照「宮」に墓を建てさせました。

実際に夜になると、陽明門の真上には常に北極星が輝いています。

日光東照宮と聞いて真っ先に思い浮かぶのは「見ざる 言わざる 聞かざる」の三猿。これは「自分に不都合なことは 見ない 言わない 聞かない」というポジティブシンキングを伝えています。

そして次に有名なのが「眠り猫」。木彫像の眠り猫の後ろを見ると、楽しそうに遊ぶ雀たちの姿が彫られています。これは「雀がいても猫が眠っているほど平和である」ことを表していますが、もう1説には眠っているふりをして、実は家康公を守るためにいつでも飛びかれるぞと威嚇の意味もあるそうです。

日光東照宮境内には国宝8棟を含む55棟の建造物が点在し、奥院まで拝観すると最低でも3時間は必要です。

所々で階段があり休憩所も少ないので、お年寄りや子共連れの人は自分のペースでゆっくりと回りましょう。

全部を回り切れない時のために、外せないポイントを2つ紹介します。

鳴き竜

本地堂(薬師寺)の天井には8mの竜の水墨画が描かれています。この竜の顔の下で拍子木を打つと音が共鳴して「キィィィィィィィン」と鈴を転がしたように音が続きます。そのため別名「鈴鳴きの竜」とも言われています。

顔の下ではない場所で拍子木を打っても「キーン…」としか鳴りません。

鳴き竜の仕組みは、物理的にはフラッターエコー現象といいますが、歴史的建造物で聞くと何とも神秘的に感じます。

ついつい竜の顔の下で手を叩きたくなってしまいますが、禁止されていますのでやめましょう。ちなみに撮影も禁止です。

化け灯篭

歴史がまだ理解できない子共さんでも、お化けのお話なら興味が湧くかもしれません。

昔々、1つの灯篭がありました。

ところが灯篭に油を入れても直ぐに燃え尽きたり、火を灯すと周りのものが二重に見えることから化け灯篭と呼ばれ恐れられました。

武士達が正体を見破ろうとして何度も何度も切りつけた結果、いつしか普通の灯篭に戻ったそうです。

今でも灯篭にはしっかりと刀傷が残っているのが何よりの証拠。言い伝えは本当のようです。

東照宮はどこを見ても価値のあるものばかりですから、できれば行く前に予備知識を頭に入れてから拝観することがおすすめ。より理解が深まり、興味深く拝観できます。

ガイドツアーを利用するのもおすすめ!

日光東照宮神職もしくは巫女が境内をご案内してくれて、一般入室が固く禁じられている「徳川将軍着座の間」も拝観することができます。昼食付プランもあり。

お問い合わせ:日光おでかけサロン TEL.0288-54-2700

日光東照宮・将軍着座の間特別祈祷ツアー

お1人様・・・小学生以上3,000円(税込)

参加希望日の2日前までに申し込み

(同ツアー)日光千姫物語にて昼食・お土産付きプラン

お1人様・・・小学生以上7,000円(税込)

参加希望日の3日前までに申し込み

ところで東照宮は徳川家康の死後に建立されたので、家康公に関するものが何もなさそうですよね。お墓は実際に奥宮にあります。しかし、それだけではありません。

東照宮入り口の石鳥居の前にある「東照宮宝物館」では徳川家康ゆかりの品々が数多く納められています。

実際に家康公が身に着けた具足や名刀はもちろん、お気に入りだった金色の熊の時計まで。戦国武将が立体的な熊の時計って、なんだかイメージが変わりました。

館内では、陽明門をCGで忠実に再現したバーチャルリアリティ映像や、徳川家康の生涯をアニメ化した映像が見られるシアターもありますので、ぜひ立ち寄ってください。

入館には、東照宮拝観券と宝物館入館券のお得なセット券の利用がベスト。

日光東照宮へのアクセス

電車の場合

JR日光駅または東武日光駅からバスが出ているので「西参道」で下車。

それぞれの駅から歩いても行けますが、ゆるい上り坂が3㎞ほど続き約40分かかります。

おすすめは、行きはバスの利用。帰りは食べ歩きを楽しんだりお土産を見たりしながら、トコトコと歩くのが良いです。

途中にはいろいろな飲食店が立ち並びます。軽食喫茶もありますが日光に来たら食べておきたい湯葉料理が食べられますし、日光金谷ホテルのラウンジでは大正時代のカレーのレシピを再現した「百年ライスカレー」が堪能できます。

ちなみに昔は「ついで参り」と言って、買い物を楽しんでから東照宮を参拝するのは家康公に失礼だとされていました。今はそのような決まりはありませんのでご安心を。

乗用車の場合

日光宇都宮道路有料道路・日光ICから2km

駐車場は土日祝や行楽シーズンは大変混雑します。可能な限り早めに到着するようにしましょう。地元の方が利用する抜け道もありますが、道が極端に狭いのと一歩通行もありますので気を付けてください。

まとめ

世界的にも有名な日光は個人旅行者だけでなく、観光バスも何台も訪れ、連日非常に多くの観光客で混雑します。日光を攻略するポイントは朝一の行動です!


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